Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

LM-EA7の焦点距離切り替え

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All Photo by inos

SONY製E-Mountカメラの中でも像面位相差センサーを搭載したモデルでのみ使用可能とされるニッチなマウントアダプターLM-EA7。マニュアルを読まず使える一般的なマウントアダプターと違ってこの製品ならではの癖がありまして、今はそのあたりで体を慣らしている最中です。

まずはBluetooh接続にてファームウェアを最新のもの(Ver5.0)に更新しました。こういう書き方をすると多くの人がα7RII本体とスマートフォンを接続したのだろうと思われますがそうではなく、このマウントアダプターそのものにBluetoothモジュールが内蔵されており接続先はあくまでマウントアダプター...凄い時代ですね。この作業はiPhoneでもAndroidでも可能なようです。

さて、最新版に更新したLM-EA7ですが実際に使ってみると絞りに関する疑問が湧いてきます。このアダプターで使用するのは基本的にLeica M-Mountレンズなわけですからフォーカスは勿論絞りに関してもレンズ側のリングを回して調整します。となると、カメラボディ側のダイヤルで調整する絞り値は何に反映されるのだ?と。電子接点を持たないマウントアダプターを使用する際はカメラ側での絞り調整は出来ません(数値が表示されない)が、LM-EA7に関しては絞り値が変更できる...という事は何らかの意味があるはず。しかも絞りダイヤルをグルグル回していくと液晶ディスプレイに表示されるFナンバーは最大でF90なんてところまでいく。こんな値は一般的なレンズではありえないぞ!とも。

色々調べた結果灯台下暗しとはこの事で、ちゃんと取扱説明書に書かれていました。原理的に露出調整用の絞りとしてはやはりレンズ側の機械的な絞りリングを使う事は確かで、カメラボディ側の絞り値はLM-EA7の各種機能の呼び出しメニューとして機能しているようです。

例えば、カメラボディ側の絞り値をF90にセットしてシャッターを切るとファームウェアバージョンアップ機能を実行。F40にセットしてシャッターを切るとマウントがせり出した位置で固定されマクロ撮影機能となり、F36にセットしてシャッターを切るとマクロ撮影の解除。私はここまで読んでも意味が分からなかったのですが、この先を調べてようやく理解しました。

それぞれ下記のFナンバーにセットしてシャッターを切るとそれ以降の撮影はEXIFメタに該当する焦点距離の値が書き込まれるとの事。なるほど!と思いましたね。つまりここで言うFナンバーは絞りではなくメニューナンバーと受け取り、「F11」にセットして「シャッターを切る」という行為は、メニューの「11」を選んで「実行」!という動作なんだなと。断片化されていたLM-EA7の情報がここで繋がった気がしました。

F11 15mm
F13 18mm
F14 21mm
F16 24mm
F18 25mm
F20 28mm
F22 35mm
F25 50mm
F29 90mm
F32 135mm ※MF

つまり、現在21mmのレンズを使っていたとして、28mmレンズに取り換えたらカメラの絞り値をF20にセットしてシャッターを切るとLM-EA7内のメモリーから28mmレンズの情報がロードされ、それ以降の撮影データにはEXIFとして28mmが書き込まれるというわけです。その方法で何度か切り替えて撮影したデータをLightroomで開いてみたところ確かにEXIFが切り替わっていました。ちなみに撮影自体は必ずダイヤルをF2.0で行います。(カメラ内メニューの「シャッター半押しAEL」設定を「OFF」にしておかないとここで躓きます。)

確かにメーカーの商品情報によればこのアダプターには10本のレンズ情報が記録できる(されている)と謳われていましたがその切り替え方法が理解できていませんでした。仮にスマートフォンによる切り替えだとしたら、撮影中にレンズを取り換える度スマホ接続が必要になるわけで面倒で仕方ありません。そんな事をしなくて良いようにカメラ側のFナンバー設定で実行できるようにしていたのですね。良く考えたものです。

手ブレ補正の焦点距離にも反映されるとの情報もどこかのサイトで見ました。恐らくカメラ側の手ブレ補正設定をオートにした場合、焦点距離が自動選択され適正な補正がされるという事だと思いますが、それについては未検証。ただ原理的に考えて反映されそうですね。

設定を変更するたびEnterの意味で毎回シャッターをきるので、SDカード内には超露出オーバーな写真が必ず記録されるのは玉に傷ですが、フィルム時代と違ってデジタルであれば撮り放題ですから大した問題ではないですね。

今後の課題は上記リストに無いレンズを使う場合ですが、それに関してはスマートフォンからレンズデータを編集可能らしいので、私も手持ちのレンズに合わせて更新するつもりです。ただこの場合のスマホにはiPhoneが使えないようでAndroidのみという事。ファームウェアの更新にはiPhoneも使えるんですけどね。片手落ちじゃないですか!TECHARTさん。きっとAppleのアプリ審査が厳しいとか理由があるのでしょうね。

コメント

  • Comments ( 4 )
  • Trackbacks ( 0 )
  1. 初めまして、こんにちは。

    お役に立つ情報ありがとうございます。
    唯、F22 50mmは35mmの間違いです。

  2. ズッコケさん

    ご指摘ありがとうございます。
    本当ですね、50mm→35mmに修正しました。

  3. By ヨシノマサキ

    助けられました。ありがとうございます!

  4. ヨシノマサキさん

    書き込みありがとうございます。
    こちらの情報もお役に立てばよいのですが。
    http://ino.lomo.jp/blog/archives/31136

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