Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

全て順調に、ほぼ完成

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All Photo by inos

  

今日はこの1週間で準備したカーステレオのスピーカ取付けです。先週の日記にも書いた通りMINI純正のスピーカーは3穴で固定されますが、その3点も正三角形を描くようなポイントではなく夏の大三角形みたいな感じ(天体好きでなければ分かりませんね)ですから、取付けステーの加工をしていたわけですが、実は平日仕事が終わった後に夜な夜なMINIへ乗り込んでは寸法の最終確認を行っていたのでした。

それから、Parrot Asteroidのラジオも、ソフトウェアの書き換えで日本の周波数に対応出来ました。海外製チューナーを日本国内の周波数に適合させるには、周波数変換器を別途購入して対応させるのが一般的ですが、その場合結果的には日本のラジオが聴けるようになるもののチューナーに表示される周波数の値は元のままのはずですから、私は何としてもソフトウェアの書き換えで、表示も国内仕様に対応させたいと思っていました。しかしParrotからオフィシャルにはそのようなものは公開されていませんから、自己責任でプログラムの書き換えを行うしかありません。

と、思っていたら既に成功した方がいらっしゃって、私も参考にさせて頂きました。情報感謝です。その後見事日本のラジオが聴けるようになりました。

  

さて、スピーカーの取付けに関しては準備万端といったところでしたが、せっかく取り付けるのならこの際多少のデッドニングもしておきたいところ。MINIはスピーカーユニット取付け位置の関係でトランクがエンクロージャーになっています。これは低域の再生には実に有利なのですが、いかんせんそのトランクと後部座席の仕切りはペラペラの鉄板一枚。共鳴してください!と言っているような構造ですから、せめてこの辺りの無駄な振動を抑えてあげればすっきりした再生音が望めるのではないかと考えました。

で、後部座席を取り外すわけですが、写真だけ見ると ”これからサーキットでも走るんじゃないか” と思うようなドンガラ状態。普通の車でここまでバラすには大変な作業ですが、MINIならなんと ”ネジ4本” を取り外すだけでこの状態です。リアシートなんて鉄板の上に革張りのスポンジが載せてあるだけですから! さすがは実物大のおもちゃです。だからこそ手を入れてみようという気にさせられます。今の車は組み立てにネジさえ使われていなくてプラスチックの爪で固定されていたりしますからおいそれとバラす事すら出来ません。

  

上の写真にもありますが、共振を伴いそうな面積の大きい鉄板部分には制振素材 ”レアルシルト” を貼り付けました。このブルーのシートが新幹線N700系にも使われているという魔法のデッドニング素材。アルミと制振樹脂素材のハイブリッドシートで確かに振動吸収性は大したものです。このシートを車全体に貼り付けたら走行中のロードノイズなどにもだいぶ変化が出そうな気がします。

レアルシルトを主要部分に貼り付け終わったらリアシートを取り付けて、いよいよスピーカーユニットの組み込み。予め準備しておいたステーをネジで固定します。この時、リアシェルフの鉄板とステーの間にはスピーカーボードが挟まりますから、その分ステーに下駄を履かせる必要があります。高さにすると8mm〜10mm位だったと思います。これに丁度良いのが東急ハンズで扱っていたローレットナット。よくインテリアショップ等でアクリル板を固定するのに使っているナットですね。位置決めがピッタリきたらトランク側からフランジナットでしっかり固定します。言ってみればこれでダブルナット状態ですから振動等でも緩み難くなります。

ここまで作業が進んだところで、はやる気持ちを抑えじっくりとステー周辺の隙間を埋めます。車内とトランクの間で隙間が出来ていたりすると、スピーカーユニットの正面の正相の音と、裏側の逆相の音が干渉してしまい打ち消しあう事で、主に低域が出なくなってしまうためです。

私もその昔趣味でスピーカーの設計をやっていたのでこういった事には ”うるさい” ですが、この ”表の音” と ”裏の音” を隔てるための壁をバッフル板と呼び、スピーカーユニットを単なる板に取り付けるだけでがぜん低域が再生出来るようになるのは、先ほどのような打ち消し合いが無くなるからですが、それとて周波数の低い低音になるにつれ波長が長くなる関係でバッフル板のサイズを大きくしなければ打ち消し合いは避けられません。なので、究極を言えば無限大バッフルが必要になります。でもそれは現実的に無理なので、であればそのバッフル板を四角くして箱にしてしまえば事実上無限大バッフルに近いでしょ?というのがスピーカーのエンクロージャーです。

そう、MINIの場合は都合良くトランクがその箱になってくれるのです。ですから隙間だけは綺麗に埋める必要があるのです。

ところでカーステレオの世界では単に厚みのある取付けステーのようなものをバッフルと呼ぶようですね。主にドアスピーカー用のものだと思いますから取付け位置の関係でミニマムサイズになった結果それをバッフルと呼んでいるのでしょう。でもいささか無理がありますね。

  

そうこうしながら取付け完了です。JBL P662にはお洒落なグリルが付いているのもこのユニットを選んだ理由の一つですが、MINIにもなかなかお似合いだと思います。欲を言えばシルバーが明るすぎるのでもう少しダークな感じなら重厚感が出そうな気はしますけれど。

音は申し分無いですね。勿論自宅で聴くハイ・ファイ・セットと比べてはいけませんが、ノーマルスピーカーよりたくましいです。同軸2wayですからフルレンジよりも周波数帯域的に広いのも当然です。ポイントはセンターに位置するツィーターをフロント側では無くリアガラスに向けて反射させる点。高い周波数成分は指向性が強いため中途半端にフロント側を向けても天井のクロスに吸われてしまいますからリアガラスに反射させたほうが効率良く前方に届きます。

このスピーカーユニットを使う上で一つだけ気になる点はインピーダンスの低さ。スペックシートを読む限り2オームと書かれていますからASTEROID内蔵アンプとの相性がちょっぴり不安です。ここには ”ダンピングファクター” という難しい話が出てくるのです。それに触れてしまうとまた長くなりますのでご興味のある方はWEB検索でどうぞ。

コメント

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  1. はじめまして。大阪に住むそーまと申します。ドライブレスオーディオを探していてアステロイドの存在を知り、先日運良く購入にいたりました。

    早速FMの日本用セッティングを行おうと事前に見つけておいたアステロイドwikiのページを覗くと閲覧できなくなっており、どうしたものかと悩んだ末、ぶしつけながらもメッセージさせて頂きました。

    お時間ある時良かったら手順や注意点などアドバイス頂けましたら嬉しいです。
    いきなりのメッセージ失礼しました。

  2. so-maさん

    初めまして。書き込み有り難うございます。

    Asteroid Classicを購入されたのでしょうか? Parrot社のWEBサイトを見たところプロダクツとして存在しないようですのでもう販売されていないのでしょうかね。だとすれば入手するのは大変だった事と思います。

    さて、FMラジオの国内対応ですが、確かにwikiサイト無くなっていますね。今となっては私もあのサイトが無いと正しい手順はわからなくなってしまったのですが、思い出せる範囲で書いてみます。

    2つのファイルが必要です。(wikiのサイト制作者が作ってくださったファイルです)
    ・z4root4tuner201.apk
    ・TunerZone.apk

    wikiサイトからこれらのファイルがダウンロード出来るのですがアクセス出来ていた頃に取得してると良いのですが...。

    2つのファイルをUSBメモリ or SDカードに保存しASTERODに装填後メディアにアクセスします。
    記憶が定かではありませんがUSBメモリかSDカードのどちらかは上記ファイルが正しく認識されなかったはずです。
    私はそこではまりました。ASTEROIDからファイルが見えない場合はもういっっぽうのメディアで試してください。

    まずz4root4tuner201.apkを実行します。
    ここからの挙動が定かではないのですが、確か本体の再起動が自動で行われた気がします。
    一通りのプロセスが完了したらTunerZone.apkを実行します。
    再度プロセスが完了したら終了だったはずです。
    チューナーを起動すると日本の周波数が表示されます。

    手順としては以上ですが、重要な点としてはASTEROIDのソフトウェアバージョンが2.0より古い必要があります。
    私は確かVer.1.5くらいで上記手順を成功させていますが、Ver.2.0にしたところ上手くいかなかったです。
    ですので2.0より新しい場合はまずASTEROIDのバージョンを1.5くらいへダウンさせないといけません。

    検討を祈ります。。

  3. 早速のお返事感謝です。
    そうなのです購入しました。
    興味を持って調べ始めた矢先にオークションに出品があり、これは買えということだろうと購入に至りました。

    ひとまず私所有しているアステロイドのバージョンを確認した後、ルート用アプリの捜索が必要な感じだとわかりました。

    当方の車両(550のアルトワークス)の1DINスペースに奥行きが無く、求めるスペックのヘッドユニット(国産ではI-k99やIDA-X305sあたり)では全長が長く操作パネル部が飛び出てしまう為、アステロイドをなんとか使えるようにと試行錯誤しています。

    inosさんはまだこちらのヘッドユニットを使われておりますか?もし使われているのでしたら使用感など伺えたら有り難いです。

    綺麗な画像と季節感の豊かさ
    素晴らしいページだと感じました。
    旧ミニはいつか欲しい車両なので閲覧が楽しいです。
    長文投稿失礼しました。

  4. so-maさん

    >inosさんはまだこちらのヘッドユニットを使われておりますか?

    勿論私は今でもこのASTEROIDが現役です。
    AMラジオで渋滞情報が聞けないという点以外は何一つ不満がなく見た目も美しいので今後も変更予定はないですね。
    渋滞情報も今やスマートフォンが便利になったので困らないです。

    このユニットはファイル再生においては全部載せみたいなものですから、日常的に機能が足りなくて困った事は無いです。
    音楽再生は基本的にUSB接続したiPhoneから行っていますが、ケーブルを延長して1.5メートルくらい延ばしたら、
    再生中に時々プツプツとノイズが入る事があります。ケーブルが長すぎるのと車が古いのが原因かと思っています。
    気にするほどではありませんが、どうしてもという場合はBluetooth接続に切り替えればノイズとは無縁になります。

    iPhone等をカーナビとして使う場合は、音楽再生中でも音声案内と同時に音楽の音量が下がりますので快適です。
    しかしFMラジオやSDカードから再生している場合は当然自動では下がらないので、
    このあたりが一般的なカーナビとは違うところですね。
    本体に付属のGPSアンテナは最終的に使っていません。ASTEROID本体をナビとして使うのは実用性があまりないためです。
    もしかするとアンテナを付けておけば本体の時計が正確に時を刻んでくれるのかもしれませんが。。

    もうご覧になられているかもしれませんが、ASTEROIDネタのページリンクです。
    最近はあまりカスタマイズをしていないので記事が少なく申し訳ないのですが、
    何かのご参考になれば。

    http://ino.lomo.jp/blog/archives/9331
    http://ino.lomo.jp/blog/archives/9347
    http://ino.lomo.jp/blog/archives/9416
    http://ino.lomo.jp/blog/archives/11315
    http://ino.lomo.jp/blog/archives/16794

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