月別アーカイブ: 2015年5月

教材が沢山並んでいる

Posted on 2015/05/31

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今日までの開催だった事をすっかり忘れていたNHK技研公開。NHKといっても渋谷にある放送局のほうではなく世田谷砧にある技術研究所のほうです。昼過ぎに家を出て最短コースで現地入りしました。

年に1度開催される研究発表の場!という表現が適切でしょうか、アナログのSD放送からデジタルハイビジョンへの過渡期に注目をあびて以来、ここにきて次なる大きな波が押し寄せている感が伝わってきます。世界的に映像制作は4Kが注目されている一方でNHKさんは専ら8Kを謳っていますからね。今年の展示はその殆どが8Kに関するものでした。

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週末の日曜日とあって、会場を訪れているのは映像業界の人だけではなく、なぜか麦わら帽子をかぶったおばあちゃんなども見かけました。近所の人でしょうかね。電車の最寄り駅である祖師ケ谷大蔵からは、それなりに目的を持って ”気合いで歩かないと” いけないくらいの距離ですからわざわざ遠方から来たとは思えませんし。ほのぼのとしていて癒されました。

説明員の方はそういった一般視聴者の方から、マニアックな業界人まで、幅広い対応をされていて大変そうでした。「これも家で見られるようになるの?」という質問の後に「色域変換」の話だったりしますからね。

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今更8Kの映像を見たところで、目が釘付けになるような驚くほどの美しさは正直感じません。映画館のスクリーンサイズくらいまで引き伸ばせば性能差は出てくるとしても、家庭用テレビの50インチや60インチ程度であれば4K映像でも十分奇麗ですし、近年はHDRなる刺激的な映像表現が生まれてきていますから、一概に ”高解像度=奇麗” みたいな感覚ではないですね。私個人的には8Kはデジタルシネマの世界にどんどん進出していって欲しいと願っています。

とはいえNHKさんは来年早々に8Kの試験放送を開始すると謳っており、いよいよこれまでのBNCケーブルに変わる新たな接続方式が発表されましたね。見かけの形状はBNCとほぼ共通ながら24本のマルチ光ケーブルで構成されたU-SDI規格。240Gbpsの転送速度を誇りながら現時点で約100メートルまで延ばせるようです。しかもARIBが既に標準規格として採用し、SMPTEやITU-Rも標準化が進んでいると聞きますので、近い将来BNCの同軸に代わる存在となりそうです。4Kも8Kもコレ一本で接続! 楽チンですね。ブラックマジックさんの12G-SDIってどうなっちゃうんでしょう?

また、放送に向けての伝送関係の展示にも力が入っていました。実際問題、現時点の地上波デジタル1チャンネルあたりの帯域でどうやって4Kを送るの? っていうのが業界全体の課題だというのに、NHKさんは更に4倍の8Kですからね。ここをきちっと抑えておかないと絵に描いた餅になってしまうわけです。

8K放送を始めるからといって特別な周波数帯が与えられるわけではないという前提で、現在地上波デジタル放送に使われている周波数帯域幅の6MHzに収まるよう圧縮伝送する技術を展示していました。驚いたのは次世代符号化方式であるHEVC/H.265と現行方式であるH.264両方のコーナーが設けられていた事。結果は現行のH.264のほうが圧倒的に画質が良かった! その点を突っ込んでみたところ、H.265はまだまだチューニングが進んでいないとの事。これから実用化に向けてH.264以上を目指すのでしょう。

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個人的に欲しくなったのがこの13.3インチという極小8Kディスプレイ。将来は枕元に8Kですか? いえ、こういう展示はされていますが、あくまで制作サイドのモニターという位置づけでしょう。

それにしてもこのサイズに8Kを押し込む技術が地球上にあるのでしょうか? 先ほども書いたように、4Kと8Kの差でさえ、50インチ以上のモニターでなければほとんど分からない領域だというのに、このサイズに8Kを押し込んだらもう人の目ではドットを見る事は出来ません。実際こんなふうに誰もが画面に顔があたるくらいの距離で見るのですがドットは認識出来ません。Mac Book Proの15インチRetinaモデルが2880×1800ですから、それよりも小さな13インチでその4倍以上の解像度と考えるといかにこのディスプレイが凄いのかお分かり頂けるかと。これでHDRに対応させたら、もう窓にしか見えないでしょうね。(つまり実物と見分けがつかないくらいリアルになるだろう!と言いたい)

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ある意味今回の展示で一番刺激的だったのがこのホログラムメモリーなる未来の記録メディア。レーザー光でガラス板に対し2次元バーコード的に情報を記録するわけですが、ホログラムの名の通り、光線の入射角度を変える事で同じ場所に600枚ものデータを重ねる事が出来るという。つまり同じ層のデータでも読み取る方向(角度)を変えてあげれば別のデータとして読み取れる(書き込みも然り)というわけです。

説明員の方が手に持っている35mmフィルム程度のプレート一枚で何と数TB。85Mbpsの8K映像が約100分記録出来るというのだから驚いてしまいます。これって昔のSF映画に出てきそうな発想ですよね。透明のガラスのプレートをセンサーの上に載せるだけで、目の前の空間に映像がふわっと表れて...みたいな。

今のところライトワンスだけらしいのでアーカイブ用途に最適ですね。

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その他、まだまだ色々な展示があったのですが、モニターと色域関連の話だけで係の方と30分近く話してしまったので時間が無くなってしまい、地下フロアーなどの展示は殆ど流し見になってしまいました。

少しだけ紹介すると、上の写真のように22.2chオーディオのラウドネス計測や、16台のマルチカメラを1人で操作を行い、スポーツ映像などのタイムスライス再生を簡単に行う装置など、なかなか面白い技術が並んでおりました。

これだけ色々なものが展示されていてその殆どが放送用です。ここにシネマやCGの展示なども織り交ぜたら更に面白い技術展示になると思います。そう、Inter BEEなどと違うのは、この展示会はメーカーがビジネスの為に開いているわけではないので、売る事よりも技術アピールにスポットが当っている点が非常にワクワクするのです。その代わり、直ぐに買えるものなどは何も並んでおりませんけれど...。

ともかく時々こうしたイベントには足を運び自分の知識の肥やしにしていきたいと思います。

夏がきてしまう

Posted on 2015/05/30

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その土壌が酸性なら青、アルカリ性なら赤の花を咲かせると言われる紫陽花。しかし、真っ白ってのはどういう事ですか? 中性なら白!なんて聞いた事がありませんが。

運動不足解消のトレンクルポタリング中に自宅周辺で見かけそんな事を考えたわけです。これまでの人生で真っ白な紫陽花というのはあまり記憶に無いので、今日は流れる景色の中に注意深く探してみたところ、結構あちこちにあるのですね白い紫陽花。満開となったこの状態から色が着くとも思えないので多分こういう純白の花なのだと思います。清潔感があって良いですね。

しかし今日の東京は暑かった。5月なのに30℃オーバーですので7月下旬並みなんだとか...。こんな事では花の見頃はあっという間に過ぎますね。

自然の強さ、人工の難しさ

Posted on 2015/05/29

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ゴールデンウィークに実家の長野(南部)に帰省していた時の写真。林程度なら自宅の前に広がっていますし、獣が出て来るような深い森だって自転車で足を延ばす覚悟なら比較的簡単に行く事が出来ます。

これらの写真はどちらかというと後者の環境で撮ったもの。

長野で暮らしていた時には何とも思わなかったのですが、こうした植物の生態系というのはかなりシビアなバランスの中にあって、温度や湿度や光の条件が揃って初めて成長に繋がっているという簡単な答えを、室内で植物を育てるようになった今ようやく理解しています。

特に、光と湿度、この二つは鉄筋コンクリート&エアコン環境の室内だと人間の快適性を優先してしまうので植物にとってはなかなか厳しい条件となるようです。テラリウムのその後、1ヶ月くらいしたら公開してみようと思います。

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ルールは守れない人の為にあったり

Posted on 2015/05/28

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6月1日から自転車に対する道路交通法が一部改正されるそうですね。1ヶ月程前にWEBニュースで確認はしていましたが、すっかり頭から抜けてしまっていました。大切なのはそのニュースを覚えている事ではなく、道路を走るためのルールのほうですから現時点では罪ではないですね。

自転車なんてもう何十年も昔からあるものなのにここにきて法の改正ということは、近年の自転車ブームで走行マナーの見直しを余儀なくされたという事なのでしょうか。確かに街では我が物顔で右側通行している車両も見かけますからね。

どうやらあまりにマナーの悪い自転車に関しては座学による安全運転講習が準備され、受講しなければ5万円以下の罰金もあるのだとか。確かに今話題のドローンと比べても遥かに事故率は多いわけですし、ルールを徹底するのは当然かもしれませんね。

幸い私はお巡りさんのお世話になるような運転はしませんし、この小さな自転車で出せるスピードだってたかがしれていますので、これまで通りの安全運転で問題ないのではないかと。

ルールというのはどちらかというと守れない人にこそ必要なものなんですよね。

 

常に最新を楽しむ

Posted on 2015/05/27

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何かと新しいものにはまず飛びついてみる私。Lumix CM1のAndroid OSが5.0に対応したというので早速バージョンアップしてみました。

これは私のAndroidがCM1という少し特殊な機種だからかもしれませんが、バージョンアップ作業はちょっとややこしかったですね。パソコンを使わずに本体のみでもバージョンアップ可能とされていながら、本体でシステムアップデートをチェックすると「お使いのシステムは最新です」と表示されてしまいますし、メーカーサイトからmicroSDカードにソフトウェアをダウンロードして更新を掛けようと思うと、Android5.0へのアップデートという表記ではなく結果的に「アップデートバージョン12.0274」というソフトウェアをダウンロードする事になるため、どれがAndroid5.0のインストーラー? という疑問が生じます。私だけでしょうか...。

幸い、アップデートは順調に進んで10分〜15分程度で完了しました。全体的に4.4との極端な差は感じませんが、Android5.0ではChromeブラウザのタブ切り替えを右下の□アイコンで行えるようになったようです。でも□アイコンを2回タップしてしまうとシャーっと全てのタブとアプリがクリアされてしまうので、「あ、さっきのタブは後で読もうと思っていたのに!」という事故が起こりそうな気がしています。この機能をOFFにする事も出来るようなので念のため確認しておいたほうが良いかもしれませんね。

スリープ状態からのロック解除方法や、クイックメニューの表示方法が変更されたのは操作方法が変わっただけで私の生活が豊かになる変更とは違いますから、これからもっと革命的な変化を見つけていくのが楽しみです。

この機種をカメラをメインとして使っている方に一つだけ注意があるとすれば、Adaptive Rotation Lockがインストールされている場合、バージョンアップ後はカメラアプリにも効いてしまうので使い辛く感じるかもしれません!

こういうのに凄く憧れる

Posted on 2015/05/26

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今日WEBで見かけた面白いもの。こういうの大好きですね。お一人様スマートハウスというコンセプトらしく、スロバキアの会社が作ったものらしいです。

これまでも1〜2人用のこうしたスマートハウスは色々な国で作られてきましたが、このモデルの特徴は自家発電という点でしょうね。カプセル上部に設置されているソーラーパネルと折り畳み式風車による風力発電を併用して家電製品を使えるようにしているのがすばらしい。生活用水として雨水を蓄える仕組みもあるらしい。

こういうのを野辺山あたりの草原にポンと置いて、夏休みはここで一週間...楽しそうですね。でも発電量を考えると室内エアコンは流石に無理ですかね。

太陽の恵み

Posted on 2015/05/25

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桜餅を作るには丁度いい感じの葉っぱになりました。桜って花が散ってしまうと皆知らんふりですが、初夏に向かってたくましく成長中であります。自宅で始めたテラリウムのおかげで、こんな緑を見るだけで ”光合成” を意識するようになりました。

早くも東京は外を歩くと蒸し暑く感じるようになってきましたね。自転車で快適に走れるのも今のうちです。

第1回 国際ドローン展(3)

Posted on 2015/05/24

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福島の映像制作プロダクションのMTS&プランさんと埼玉のラジコン関連会社enRouteさんが技術提携し、空撮、農薬散布、測量、インフラ点検と用途に応じた機体設計、販売、アフターサービスを行う協業をスタート。

ドローンの可能性はまだまだ未知で、そこにロマン以外の実用性を誰もが感じているところ、それらを具体的にどう活かしていけるのか多くの企業が模索する中、こうした ”餅は餅屋” 的なタッグは実に合理的な考えだと感じます。

世間がドローンに向ける冷たい視線は別としても、RCをホビーとして楽しむファンと、マルチコプターを道具として用いる企業との間には何処か見えない壁があるような気がしています。世界的に見た時そんな小さな壁にこだわっていたら日本の技術が世に出る頃には既に安価な海外製品一色になってしまっている...そんな事になりかねません。私はこうした異業種交流は素晴らしい方向性と考えます。

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この発想は無かった ”ドローンdeリレー”。簡単に言うと、災害時などにドローンを携帯電話の中継ポイントとして用いるという発想。直線が無理ならドローンを複数飛ばしてそれぞれを中継ポイントとしてリレーさせるスバラシイアイデア。思いつきそうで思いつかない活用法ですよね。

確かにドローンはGPS測位によって今の技術でも2〜3メートル誤差でホバリング出来ますから、機械を信用するならば手放しでも中継ポイントを空中に作れる計算です。ほほぅ〜と、頷いてしまいました。特に実機を使ってのデモがあるわけではないのでパネルだけの写真で地味ですが。

また、別の会社の製品ですが、バッテリー自動交換機なるものも展示されていました。これについても説明員の方が終始対応中で詳細を聞けなかったのが残念ですが、恐らくバッテリー交換ロボットみたいなものとの併用で、人が立ち入る事の出来ないような場所で長時間飛行を可能にするというアイデアかと思います。

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Dji Phantom 2 VisionやPhantom 3がリリースされた事で一気に注目度が下がった感のあるLightBridge。機体コントロールとFPV映像通信を1台でやってのけるスグレモノですが、これだけで18万円程になりますので、確かにPhantomクラスであればその機能込みの機体価格のほうが安いとあって、おのずと大型機とのコンビネーションという解にたどり着きます。

私のPhantom 2のようにFPV機能が標準機能として搭載されていない機体にとってコイツは万能で、5.8GHzトランスミッターを使うタイプと比べてもこちらはデジタルですからノイズは明らかに少ないですし画像も鮮明です。尚且つレシーバーにはHDMI出力がありますから、SONYやEPSONが販売するご家庭用高性能ゴーグルでFPV飛行出来るはずなんですよね。夢は広がりますが趣味で使うにはお値段が現実的でないのです...。

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この展示会のいくつかのブースで目にしたのがマクセル製リチウムイオンバッテリー。確かこのサイズで7S 16,000mA/hだったと思います。Phantom専用バッテリー同様に内部に各セルのバランサーが内蔵されており、充電ケーブル一本でバランス充電を行ってくれるという仕組み。近年ラジコン業界で使われるバッテリーの多くはリチウムポリマーと呼ばれるものですが、こちらは携帯電話などでお馴染のリチウムイオン。担当者に話を伺うと実は両者に大きな違いは無いとの事。中に使われている素材の違いによって呼び方が異なるだけで、リチウムイオンもリチウムポリマーの一種と考えられるのだそうで...。

ただ一般的なリチウムイオンとの違いは、ラジコン用、特に空モノに使う場合はある電圧まで放電した際に一気にカットオフしてしまうと即墜落してしまう為、その機能を使用せず推奨電圧を下回っても出力を続けるような回路にしてあるとの事。その代わり、有る電圧以下に達した事は内部ログに記録される為、その形跡があるものはその後の保証は出来ないという割り切り。なるほどという感じですね。ラジコン用リチウムポリマーも ”放電のしすぎ” にシビアになるのはここを気にしての事です。空モノ以外は自動カットオフしてくれたほうが安全な場合もあるでしょうね。

2つのブースで見かけたXploreタブレット、防塵防滴は屋外使用が前提のドローンコントローラーとして必須ですね。タブレットによってウェイポイントを設定後自動制御で飛行させている最中にタブレットが壊れました!では話になりませんので。

何処かのブースでは火山灰が入り込んでも使用可能なブラシレスモーターの展示を行っていました。国産でした。

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ドローンのデモフライトエリアの様子。昭和のパンダの動物園ですか!って感じの注目ぶり。皆浮き上がるだけで「ウォ〜」って歓声が上がっていましたが、ドローンなので浮き上がるのは当然ですし、安定飛行も今となっては当たり前のものですので、このエリアでの私なりの収穫はありませんでした。

こんな事を書くと怒られるかもしれませんが、ドローンの展示会なのですから、もっと会場内を実用機がどんどん飛び回っているくらいで良いような気がするんですよね。会場の様子を中継で放送しているとか、上空から空いている展示エリアをリアルタイムに計測して電光掲示板に表示するとか。万一の場合も来場者の頭上には落下しない技術を盛り込んでいます! それくらいの発展を望みたいですね。

来年の第2回開催の内容が技術的にも展示アイデア的にも今年を上回ってくれる事を期待しています。このジャンルの進化はとても早いので、現時点では想像もしないような出展があるといいですね。「昔はドローンが危ないって話題になったよね」そんな声が聞こえて来ると嬉しいです。

第1回 国際ドローン展(2)

Posted on 2015/05/23

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幕張メッセで開催される ”国際ドローン展” というくらいですから、やはり私の知らない世界の企業までもが一挙集結!と思った到着直後の俯瞰図。この後現実を知る事となるのですが、実はこの展示会は6つ程のカテゴリーのイベントが同じ会場で開催されており、イベントとしてはこの写真の2倍のスペースを使用しているにも関わらず、ドローン展は左奥の人集りが出来ているブロックのみ。ちょっと拍子抜けでした。ホビー関係のメーカーが参加すれば一気に会場を埋め尽くすことになるのでしょうが...。来年に期待です。黙っていても年々倍々ペースで広がるジャンルである事は明らかですからね。

しかしこうして改めて見て見るとドローン展のみ人がごった返しており、その他の展示会は閑散としていますのでレイアウトにもう少し工夫が欲しいですね。ドローンセミナーなんて長蛇の列でしたから。

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ホビーの延長で見ても楽しめるのがPRODRONEさんのブース。皆さんもご存知の通りドローンはその飛行安定性と自由度から空撮用アイテムをきっかけとして世界的に広く知れ渡りました。撮影用機器としては既に完成の域に達しているとは言え、雨天での使用や対象物のオートトラッキング機能など更なる可能性の実用化に向けて、海外ではジェームズ・キャメロン監督によるドローン開発企画コンテストが開かれています。優勝者には50万ドルの賞金が与えられるそうです。

そんな映像制作機器メーカーとして日本でも早い段階から着手していたのがここに掲載するPRODRONEさんですね。私も日頃からお世話になっている映像機器販売で有名なSYSTEM5さんが新規に立ち上げた産業用ドローン専門メーカー。ですからプロ用映像機器との連携はお手の物、ドローンに関する技術提供はRCヘリでも有名なK&Sとタッグを組んでいるから注目されないはずがないですね。プレゼンが始まれば写真のような人集り。

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昨年のInter BEEでも出展していたPRODRONEさん、映像業界ではもはや4K収録は当たり前になりつつありますが、ここではSONY製ハンディカムAX100を搭載していました。小型カメラではありますが1インチセンサー搭載によりS/Nが良く、操作性や設定項目等の面で一眼レフカメラでムービーを撮るよりは遥かに使い勝手が良いため採用されたのだと思います。個人的には新たに発売された空間光学手ブレ補正付き4Kハンディカムの空撮映像を見てみたいですね。イメージセンサーこそ小さいですがジンバルを使用しなくても十分なブレ補正効果がカメラ本体で得られるはずです。

こういう時代ですから安全への配慮に関しても各メーカーが強く訴えていました。主に挙げられるのは、4枚以上のローターを搭載し1基が止っても他のペラがそれを補い不時着出来るというもの。その点、オクトコプターやヘキサコプターがプロの現場で扱われる事が多いわけですが、こちらの機体は基本的には4枚ローターで飛行し、不具合が生じた時だけ真ん中の2枚を使って飛行するセーフティローター搭載モデル。不具合が起きた時は4枚全てを止めて2枚のみで降りてくるとおっしゃっていました。重量増やコントロールの面で多少の疑問は残るものの安全面への配慮をアピールするにはコンセプトモデルながらこうした取り組みを形にしておく事が重要なんでしょうね。

その他、パラシュートを搭載しているモデルもありますし、機体購入と同時に飛行訓練の受講を義務づけていたり、機器の登録制を導入していたり、各社とも現段階で考えられる安全への配慮はある程度形になりつつあるようです。

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映像機器メーカーですから他の空撮会社に先駆けて生配信の提案も行っていました。パッと見はこんなところに何故スクーターが置かれているのか?と思いましたが、どうやらこのスクーターが中継用セットそのものになっていて、荷台のコンテナを空けるとジャジャーンとドローンが出現。有線飛行により上空からの映像を光ファイバーで地上に転送。スクーターから放送局やネット配信を直接行うというプラン。凄い時代になりましたね。空撮中継を行うのにスクーター1台で完結ですって。ピザの配達をするように空撮中継というわけです。

この展示会でよく目にしたのが映像撮影の他に昨日紹介したようなサーモカメラを用いた機器点検、そして上空からの3D測量技術でした。ドローンに搭載したレーザー測量機によって上空から映像と測量値とGPSログを記録。地上に戻ってから3つのデータを3Dモデリングによってバーチャルに再現。必要ならばそれらのデータを用いてブルドーザーなどを自動運転させ計画通りの地形を形成させるという寸法らしいです。ど、どうかブルドーザーが暴走するような事がありませんように...。家でお茶を飲んでいたらいきなり無人のブルドーザーが突っ込んできた!なんて嫌ですよ。まあそういう使い方は海の埋め立てとかそういった規模の時に使われるのだと思います。

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こちらは映像業界でお仕事をしている人にとって今注目のCanon C300 Mk2搭載機ですね。今回はとある映画作品をCanonさんと共同製作したようで、そのプロモーションも兼ねてこちらのカメラでの展示をしたのだとか。これくらいの重さのカメラであればジンバルの微震動を拾うような事は無いと思いますが、基本的に動きながら撮影する事が前提となる空撮においては、グローバルシャッター搭載カメラとのマッチングのほうが良さそうな気はしますけどね。

ちなみにこちらの機体もペイロードは30kgとの事。実際これまでフルで載せた事は無いそうで、こちらのC300 Mk2との組み合わせで10kg程との事。まだまだ余裕ですね。カメラ2台積んで寄りと引きの同時収録も出来そうな...。

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趣味目線で見て面白いのはこうしたコーナー。高級なモーターがゴロゴロ置かれていました。私が使用しているT-Motor 2214もありました。私の場合にはノーマルモーターのほうがかろうじて振動が少なく使いやすいという結果に繋がりましたが、上昇力においてはノーマルよりも力強かったですね。それでいて飛行時間はノーマル同等という。振動だけ何とかなればもう一度挑戦してみたいんですけどね。テストをするにも東京在住では ”県外” まで行かないと出来なくなっちゃいましたので。

海外で流行しているモーターグライダータイプの空撮機。見たところこの機体にはカメラが付いてなさそうでしたが、恐らくFPVベースの機体でしょう。なにぶん説明員不在でしたので詳細不明。海外ではアルプスの上からこうした機体を投げて尾根に沿って飛行させ、所謂バードビュー的な映像を撮るのが流行っています。マルチコプターと違い極端に長距離飛行が可能ですから山の頂上から麓まで!みたいな事まで可能なようです。そんな楽しげな映像はこちら

また250クラスの小型機も展示されていました。マルチコプター用のコントローラーやアンプの殆どが海外製である現状、信頼性の面からも誰もが国産を望むところですが、いよいよこうしたパーツも国内企業が動き始めているようです。250クラスを並べているのは「これくらい小さな機体にも搭載出来ますよ」という事かと。そんな250クラスで皆でやってみたいレース映像はこちらこちら。先ほどの飛行機映像といいこちらのレース映像といい、今の日本では難しいですかね。国内でも安全にドローンを飛行させる為の ”ドローン特区” これから期待したいですね。

話を産業用に戻して...、会場内でもう一つ見かける事が多かったのは農薬散布用の機体です。多くのモデルが5リットルの液体を積めるもので大きいものは10リットルまでいけるとか。しかし話を聞いてみると誰もが思いつきそうなこのドローン活用法には乗り越えなければ行けないハードルもあるのだとか。これまでこのジャンルの農薬散布といえばYAMAHAさんを代表とする巨大RCヘリの独占場でしたから、そこに新参者のドローンが入るとなると「勝手にやってもらっては困る」という事になるのでしょうね。いろいろ難しい問題があるのですね。

さて、明日も大きな事件がなければ続きを多少掲載するかもしれません。

第1回 国際ドローン展(1)

Posted on 2015/05/22

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本日まで3日間、千葉県幕張メッセにて開催されていた ”国際ドローン展”。どうせ行けないだろうと諦め半分でしたが、急遽最終日の午後から参加出来る事になったので、そそくさと足を運びました。

普段ならこういう ”いかにも的な写真” はあまり撮らないのですが、このドローン展は今回が記念すべき第1回ですので、電光掲示板にこの文字が表示されるのを5分くらい待ってシャッターを切りました。ちなみに今回はあまりに突発的な参加だった為カメラの準備もしておらず、ここに掲載する写真は全てスマートフォンカメラLumix CM1により撮影したものです。

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今回の展示会、名前こそ ”ドローン展” ですが、全てが産業用ドローンであるからして、一般ホビー用の展示は殆どありません。勿論出展企業に関してもホビーメーカーは一切ありません。私はてっきりJRやDJIは参加しているものと思い込んでおりました...。そのため展示されている機体はどれも大掛かりなものが多く、まずもって ”ただ飛ぶだけ” というものはありません。

そんな中、私が会場を訪れて真っ先に ”おっ” と目を奪われたのが上の写真にあるAMUSE ONESELFという企業が出展していた機体。近未来ロボットのような立体的な造形は、離陸するまではスキッドとして、離陸後はそれらが90度回転してプロペラガードに早変わり。底面にカメラを積んで広角レンズで空撮を行う場合にもスキッドが見切れる心配がありません。DJIのInspire1が発表された時も驚きましたが、これもなかなかのアイデアじゃないですか! しかも見た目にも美しい。それでいて二重反転ペラなので機体サイズの割にかなりのペイロードが稼げるはずです。ちなみに壁に掛かっている8枚ペラの水色オクトは現行機種なんだとか。これまた美しい機体ですね。飛ばさないまでも家のインテリアに欲しいくらいです。

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会場内には所狭しとドローンが並んでいるので、こんなふうに同じような機体が整列するとだんだんそれぞれの違いが良く分からなくなってきます。むしろ21世紀の軍事兵器!と言われたら鵜呑みにしてしまいそうな風防ですし...。そんな中で一際目を引くのはペイロード10kg以上となる大型機。上の写真に写っている重量級マルチはそれが30kgと謳われていますから小さな子供を持ち上げるパワーと剛性を持ち合わせている事になります。確かにESCなんてもはやバッテリーチャージャーですか!ってサイズですね。

この機体に限りませんが今回会場内で見かける事の多かったのが有線給電型モデル。動力を使って宙を舞う仕組みである以上、機体が重くなれば大型バッテリーが必要になるわけで、また、大型バッテリーを積めば更に重量は増すわけで...。重さと飛行時間は常に相反する関係にありますから、こうした機器を趣味ではなく業務に用いる場合には「重たい機材を積んでいるので飛行時間は10分です!」ではお話しになりませんから、必然的に有線給電という手段が出てくるわけですね。有線とする事で万一のトラブルの際にも ”果てしなく飛んでいってしまう...” という事故も防げますし。

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重量級という意味では会場にはこのようなモデルもありました。デジタル一眼レフ用ハンドジンバルであるMOVIをそのまま積んでしまった機体。普通は空撮用機器にデジタル一眼レフカメラを用いる場合、Zenmuse Z15といった空撮専用ジンバルを組み合わせるのが一般的かと思いますが、MOVIを使っているという事は更に重量級のカメラへの対応を狙ったという事なのでしょう。

特筆すべきはそのジンバルが機体の上に載っている点ですね。 一般的にマルチコプターによる空撮では水平から下方向、つまり俯瞰での撮影になるわけですが、この機体は逆に水平から上方向を狙う目的。どちらかというと映像制作の現場より、陸橋やトンネルの点検において要求される条件ではないかと思います。

重い荷物を背中に背負っていますから機体の安定性はどうなんでしょうね。そのためにフレームがあんな複雑な形をしているのだと思いますが。

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産業用途ですから普通のカメラではないものもちょいちょい見かけます。数社が出展していたのがサーモカメラ。リアルタイムで手元に送られてくる映像は、ドローンが映し出したサーモグラフィそのものですから、例えば山岳救助で遭難者を探すなんて時にも重宝するのだと思います。海外では同じような事を個人レベルでやってしまった人の動画がYoutubeにアップされていますね。森の中に鹿や猿が隠れていても一目瞭然です!しかし今回の出展の目的はどちらかというとソーラーパネルの点検用に用いるのだそうです。近年ではクリーンな発電環境として風力やソーラー発電が活躍していますが、そのソーラーパネルに異常があった場合、一部のパネルだけ温度が変化するらしいのです。その変化を上空からサーモカメラで撮影すると簡単に特定出来るのだとか...なるほどという感じですね。

そしてオレンジ色が眩しい飛行機のようなヘリのような機体は、まだコンセプトモデルと言っていましたが、早い話が垂直離着陸可能な飛行機と言うわけですね。飛行機の形状をしているのは長距離飛行を目的としているためで、遠く離れた場所まで何かを運ばなければならない場合に重宝するのでしょう。確かに固定翼で浮力を得られる飛行機はヘリやマルチに比べて動力源が少なくて済みますからね。

ちょっと一つだけ毛色の違う写真を放り込んでみました。ここ数日のTVニュースで有名になった機体ですね。Parrotさんも今回ばかりは肩身が狭かったのではないかと思います。誰でも飛ばせるという事は子供も飛ばすという事なのですね...。これ以上は省略。

さて、少し前に話題になった ”SECOMもドローンを使うらしい” という噂。この展示会でその内容が公開されていました。プレゼンテーションを聞いた限りでは、常にドローンが見張りをしているわけではなく、地上に設置した防犯センサーが不審者を検出すると直ちにドローンに指示が送られ現場に急行、不審者を発見すると同時にリアルタイムでセコム管理室に映像が中継される仕組みのようです。仮に不審者が逃走した場合にも自動追尾にて撮影を続けるようですがドローンは敷地から出る事はないと言っていました。逆に言うと、ドローンは常に敷地内でスタンバイしている計算ですね。そう考えると個人宅というよりはデパートやアミューズメントパークのような場所に最適なんでしょうね。

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近ごろ何かと話題のドローン、TVニュースで毎日のように騒がれている最中のイベント開催ですから、出展社も安全やマナーに関して少なからず慎重に対応している様子が伺えました。

大型の機体になると万一の墜落に備えパラシュートを装着しているモデルも出てきていますし、それらをオプションとして後付け出来るようメーカーが単品発売する動きもある中で、制御系についてもいよいよ冗長性を持たせようという方向になってきました。

上の写真は素人目にもGPSアンテナが2本立っているのが分かります。なぜ2つあるのかを質問してみるとやはり応えは「片方が壊れてももう片方で安全に飛べるように」との事。2つあるのはGPSアンテナだけでなくコントローラーそのものを2つ積んでおいて常にダブルスタンバイなわけですね。片方が壊れた時どうやってもう片方にスイッチするのかは知りません...。そもそも片方が壊れた事を機械そのものが自己判断出来るのか疑問ですが、その点は担当者に聞いても明確な回答が頂けませんでした。恐らくコントローラーを設計しているメーカーの方ではなく機体設計のメーカーだったんでしょうね。

余談ですが、確か1週間ほど前のニュースで、現在のGPSの測位精度(2〜3メートル誤差)が特別な衛星などを使う事なく数センチレベルにまで引き上げる技術が開発されたそうですね。そうなれば橋の欄干にマルチコプターがボルトを通す!なんて時代になるのでしょうか。

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今回私が結構きになっていたのがコレ、3Dフライトシミュレーター。現在は自律制御システム研究所さんが機体購入者にのみ提供しているアプリケーションとの事で、私としては3D環境で操作するシミュレーターがどの程度本物らしく、つまり練習用途で使えるのか?という確認がしたかったのです。

係の方に名前を伝え順番を待つ事30分ほど。与えられた時間は5分程度ですから、他の方が係の指示通り指を動かすところ、私は「自由にやらせて頂きます」と宣言した後、ブンブン飛ばしてみました。エルロン/エレベーター操作への反応からしてそこそこ重たい機体を設定してあるようで、Phantomとは全く挙動が異なりますからそこが産業用ドローンのシミュレーターということなのでしょう。それでもラダーの利き具合など詰めていけばそこそこ練習用に使えそうでした。Oculusによる3Dフライト、なかなか面白いですね。FatsharkのFPVゴーグルのような視野の狭さを覚悟したのですが、逆に広すぎて酔いそうでした。顔の向きを変えるとシミュレーターのカメラも連動しますので首なんて振ろうものならもう景色がグラグラと...。でもちょっと病み付きになりそうな。写真ではコンピューターディスプレイに映像が出ていますが、そちらは係の方が見ているもので、実際の操作は全てゴーグルの映像だけで行っています。

1日では掲載しきれないため明日へ続く。